染織ノート02/藍染め_その4

 

藍建て

沈殿した藍の色素インディゴを再び水に溶かして繊維に浸透できるようにするのを建てるという。
染色用の壷の半分量まで、新鮮な藍を1~2日水に浸けた液(沈殿藍を作る時と同じ方法)を入れ、泥藍と灰汁と石灰を加えて1晩置く。次の日、泥藍と灰汁を加え、また1晩置く。毎日、泥藍と灰汁を少しずつ加えながら一週間様子を見る。この間、新鮮な藍の持つ醗酵菌の働きで水素が発生し、インディゴと結合して色素酸となり(化合物に水素を結合させることを還元するという)、色素酸はアルカリに溶解するので、繊維に吸着可能になる。藍の葉に含まれる醗酵菌から水素が発生するまでの時間が必要なので、還元に時間が掛かる。また、アルカリ度が高すぎると建ちにくく、低すぎれば腐敗してしまう。石灰や灰汁の量は経験と勘で決めるが、村にはそのような経験者が大勢いる。

藍の染色
良い状態に建った藍液は表面に泡が盛り上がり群青色に光っており、中の液は鮮やかな緑色になっている。
染め始める前の元気な藍液を柄杓1ぱい取って置く。染め終わって疲れた藍液に元気の良いのを戻して、醗酵を促す為である。
精練した糸綛を手に持ち藍液の中に沈め、ゆっくり揉みながら綛を繰り回す。10分ほど揉みこんだら、少しずつ絞る。綛の両端を持った両手を上下に広げ、その間で糸綛を伸ばしたり縮めたりして捌く。再び、先と同様に染め、絞って、捌く、を3回繰り返したら水で濯ぐ。これが1回の染色行程。暑い晴れた日には1日2回、雨や寒い日には1日1回染色出来る。
水を張ったバケツを3つ用意し、1つ目でゆっくり濯いで絞り、2つ目と3つ目でも同様に濯ぐ。その後数回きれいな水で濯いで、絞って干す。3つのバケツはそのまま使用を続け、数日すると1つ目のバケツの上澄みを2つ目のバケツに入れ、底に沈殿している藍を染色している壷に戻す。次は2つ目を1回目の、3つ目を2回目の濯ぎに使用し、3回目の為に新しい水を用意する。泥藍を大切に使っている様子がよく分かる。染色後、取り置いた柄杓1ぱいの藍液を壷に戻す。そして、毎回泥藍を1握り、3日に1回ラオラオ(ラオスの焼酎)と灰汁を加え、アルカリと醗酵具合の調整を行う。藍壷は雨のかからない風通しの良い場所に設置する。

 

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